2006年10月の御所平テント泊の山旅
10月も半ばになると天気の良い日が続く。
山に行きたい気分が盛り返してきたので充実感がある南鈴鹿の縦走をすることにした。
日没の早い秋のこと、日帰りでは厳しいのでテント泊とし坂本から安楽越>臼杵岳>御所平>仙ヶ岳のループコースをとることにした。(写真をクリックで拡大します)
テント泊といっても昨今は簡単だ。
こんな軽装備(約10Kg)で寝袋、テント、雨具、エアーマット、食料3日分、無線機、防寒シート等が入っている。水は現地調達だが1リッター用意した。
坂本棚田駐車場に車を置き歩き出す。
ここの棚田はいつ来ても気持ちがいい場所だ。
明るい日差しとふるさとの山々から生まれる清らかな水。長い歴史を持つ村でもある。
取入れを終えた棚田。
柿の実は秋のシンボルだ。
東海自然歩道を行くと第2名神の高架が見える。
どんどん工事が進み全容をあらわしてきた。
右は安楽越へつながる新道。
左は新しい林道を経由し安楽古道へとつながる。
安楽古道(京道)の入り口。
こちらのほうが歩いても楽しい。
かっては何百年も交易に使われた道。
今でも面影を残す。
2年ほど前に笹刈をしたが部分的にまた茂ってきた。
でも通過困難ではない。
安楽峠からカモシカ高原へ。
山女原の人たちが整備してくれていい広場だ。
テント場にもなる。
臼杵岳からは第2名神の高架橋が一望だ。
土山の小山ベンケイ方向には草原が広がる。
ススキが日差しを浴び黄金色に輝く。
4時にはもう森の中は暗くなってきた。
絶好の展望台、舟石に着いたのでねこの額ほどの平地にテントを設営。ここで夜を過ごすことにした。
標高は750Mくらい。幸い携帯電話も使えた。
静かな夜だった。
風の音だけで鹿が寄ってきた気配もしなかった。
長い夜が明け早速夜露に濡れたテントを乾かす。
小太郎谷の笹原。
けもの道が縦横に走るワイルドな場所で、私の好きな場所だ。
立派な角を生やした鹿がいたがカメラを向ける前に一目散に逃げていった。
ゆっくり急坂を登りミズナシに出た。
この場所は絶景でもある。
残念ながらこの日は仙ヶ岳の眺望はなかった。
振り返ったミズナシの頭。
こんな美しい場所はそうあるものではないだろう。
シカ遊びの林が続く。
又の機会に、こんな場所でテント泊がしたいものだ。
御所平の核心部。
動物たちの楽園でもある。
いくさに敗れた殿様が住んだという御所平の伝説は、こんな場所に住んでみたいとの願望がなしたものかもしれない。
ススキの原が続く。
今年のススキは例年より少なめだ。
もう紅葉が始まっている。
これから次第に下界に降りてくる。
トリカブト。
猛毒だけどきれいな花だ。
御所峠に着いた。
仙ヶ岳に登るつもりだったが晴天とはいえ視界が良くない。また抜けるような青空の日に来よう。
御所谷を降ることにした。
沢にはツワブキの群落が・・・・
御所谷の中心部。
水も側を流れテント場にも良い。
50年も前に、この地で生産されていた木炭の小片が今なお多量に残っていた。
大文字草もあちらこちらに見られる。
御所谷最大の滝。
渇水期でも水量は多い。
白谷のルートは数年前に、この場所で崩壊した。
最近立派なはしごが付けられた。感謝だ。
無事に出発点の坂本棚田に戻った。
今日はよく歩いた。
ゆっくり休もう。
柿の実が秋を彩る。
最後までご覧いただきありがとうございました。