オハイオの自然災害              TOPページに戻る
内陸部で地震のほとんど無いオハイオだが自然は厳しい。

竜巻(トルネード)                                

日本でもたまに発生するけどオハイオでは最大の自然災害である。
スラングでツイスターとも呼ばれ映画でおなじみだ。
テキサスやオクラホマでは年間を通じてどこかで発生しているがたいていは
空中で渦巻くだけでもし地表部に降りてきても広大な畑の中だから実害は少ない。
これが街で起こるとタッチダウンした通り道に大災害を引き起こす。
オハイオでの竜巻は珍しいが1973年にはオハイオ西南部の小都市ザーニアで
街の大半が破壊する竜巻災害の歴史に残るほどの大被害があった。
竜巻が発生しそうな気候条件になると警報が発令される。
たいていの建物には竜巻時の避難部屋(トイレを兼ねる場合が多い)
が設けられている。一般住宅では地下室がそれになる。
残念ながら?本物の竜巻そのものを見る機会は無かったが発生時の
雲を観察できた。それがこの写真である。



洪水(フロッド.ハイウォータ)


雨の少ないオハイオだが2−4月には時に激しい降雨があって小河川が
あふれる。
日本ならすぐに海に流れ出て問題ないが平坦な地形のためなかなか流れ去らない。
上流で起こった豪雨が数日後に下流の街に洪水をもたらすこともある。
クリーク(小河川)は溢れ出し冠水した畑は広大な池と化す。
浸水し易い低地の住宅は価格が安いから低所得者層の人たちが被害を受ける。
平地だから水の去るのも遅く1週間以上になることも珍しくない。
こんなときは被災者救援の募金が各所で行われる。

寒波

1月頃に北風が異常寒波を運んでくる。気温は摂氏零下15−20度にもなり
外には5分までが限度である。それに首を冷やすと脳への血液が減少して危険である。
コップの水を空中に撒くと落ちてくるまでに氷と化す。
ただ湿気がほとんど無いから感覚としては日本の零下2−3度程度である。
日常の外出は車がすべてだから生活にさほど支障は無かった。
川や池は凍りつくが寒すぎてスケートは無理である。
こんなときは熊のようにおとなしく部屋にこもりたっぷり喰って肥満体を造ることとなる。

フリージングレイン

中途半端な寒波のとき起こりやすい。上空は暖かく地表部が零度前後に冷えたとき
降ってくる雨が地表近くで凍りつき道路や電線や樹木に付着する。
道路はスケートリンクのようにツルツルになり車はとても走れない。
地域の警察より緊急車両以外は走行禁止の規制が発令される。
電線にも太く着氷し線は垂れ下がりやがて切断し停電となる。
暖房は停まり深刻な事態となる。そのためファイアープレース(暖炉)がありがたい。
屋外駐車した車は厚い氷に覆われドアも開かなくなる。
危険なフリージングレインだが着氷した樹木の枝は陽光を受けて宝石のように輝き
素晴らしい眺めとなる。

山火事

雨の少ない内陸部の森は乾燥しきっていったん火がつくと深刻である。
森林には防火帯や消火用道路が設けられ高台に火の見やぐらがある。
火の見やぐらは誰でも自由に登れるから見晴台に使われている。
オハイオの山はせいぜい高低差が300m程度だからこんなタワーは
見晴らしを楽しむのに便利である。
10月の頃、どこまでも果てしなく続く紅葉した森の眺めは最高である。

落葉広葉樹の森の紅葉




オハイオの雷は上品さを知らない。
とにかく強烈で大地を揺るがす。電話やテレビの中継局もよくダメージを受け
なかなか復旧しない。地域のラジオ放送が1週間停波したこともあった。
まあのんびりした地方だからそれでも良いが。


ハリケーン

これはまず来ない。海岸部のフロリダやサウスカロライナでは毎年深刻な災害を
引き起こすがアパラチア山脈にさえぎられ内陸部のオハイオまではやってこない。

                                                                                     
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