天空の森から未知の谷へ  2015年5月2日
 
新名神の開通で大きく変わった石水渓の南部、最新技術による巨大構築物と昔のままの自然の織りなす、一帯を旅してみました。  
 
東海道の間道として使われた旧安楽越のあたりは新名神が既に開通し遥か80mの高架の上を伊勢から近江の国へと
車がひっきりなしに往来している。こんな時代を昔の人たちは想像もしなかっただろう。
 
 
新緑が美しい石水渓、鬼が牙。絶好の晴天である。  
 
この辺りに植樹されたミツマタも花期を終わり種が出来ていた。  
 
今は使われていないが新名神の工事の作業道路、フェンスで囲われ一般の車は入れないが歩行なら入れる。
天にそびえる高架橋の下をゆっくりと進む。誰も来ない一帯である。
 
 
ここが天空の森、昨年、今年とミツマタが植樹された。  
 
昨年植えられたミツマタも関係者の手入れで順調に生育していた。  
 
ここから先は登山者だけの領域となる。  
 
杣(そま)人の道として一部は工事業者により整備されていたが、これもわずかな区間であった。  
 
ここから先は踏み跡も無い。  
 
かなり前に構築された砂防ダム、これを乗り越える。  
 
炭焼き窯の跡があった。半世紀以上前には杣人の仕事場だった。  
 
これも昔の砂防ダム、乗り越えるのは命がけだった。  
 
荒れた沢を詰めていく。踏み跡はもちろん無い。  
 
最後の砂防ダム、両側がV字に切り立ち迂回路も無いので難渋の末、乗り越えた。  
 
最後は絶壁のぼり、落ちても誰も助けに来ないし、まだ死ぬわけにはいかないから慎重によじ登った。  
 
やっとのことで稜線の峠に着いた。もう一安心。風が心地よい。  
 
ここからは尾根の踏み跡が続く。  
 
はるか下に新名神が見える。  
 
2019年の開通を目指してフルインターチェンジの工事が進む。
その頃には、現在の慢性的な渋滞も軽減されるだろう。
 
終わり  最後までご覧いただきありがとうございました。