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 自然に逆らわず自然を活かした道、これが安楽古道だった。 
風水害で崩壊する可能性の多い場所は避けて遠回りでも安定したルートをとる。 
足腰にきつい階段はつくらず急坂は蛇行してゆっくり登れるようにする。 
これらは近代の車道や自然歩道と称する多くのハイキングコースとは対極にあるつくりかたである。 
山腹を削り岩盤に発破をかけ谷を埋め強引に敷設した道は豪雨の度、手痛いダメージを受ける。 
一律に丸太を横に並べた階段歩道はそこを登る人たちをうんざりさせる。 
先人達はながい経験と伝承から自然と人にやさしい道をつくり上げてきた。 
人が歩きつづければ樹木もそこを避けるし大規模な補修もいらない。 
夏の沢沿いは涼しいし冬の樹林は暖かい。 
むずかしい理論や理屈など知らなくても現在以上に賢明な手法だったのだと思う。
 
  
    
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    三ッ淵の巨岩、多くは遥か上の鬼が牙よりの落石である。 
現代土木技術でも、なすすべはない。 | 
   
 
 
これが安楽古道                          
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