<コロナ禍を超えて 2020年〜2022年 >
2020年の春から始まったコロナ禍は誰も予想しなかった展開となった。
大半のイベントは中止となりまさに空白の年月が続いた。
流行のピークを避けながら春秋は夫婦で四国を歩き続けること3年、
遂に2021年秋に完全徒歩での四国一周を達成し札所88箇所を廻り結願できた。
毎日約20km、延べ70日かけ総距離は1400qに達した。
連日20q以上の歩行
更に高野山も旧道、町石道を九度山から歩いて登ることができた。
この達成感は言葉で表現できそうもなく人生最大の宝になった。
苦楽を共にした自作の金剛杖は床の間に飾り最後は棺に入れてもらう。
お世話になった民宿の何軒かにお礼を兼ね賀状を送った。
返礼のお手紙をいただいたところもあった。
3年前にお世話になったのち、奥様が癌で亡くなられた宿もあった。
残念だがこれも世の摂理だろう。
88番札所 大窪寺に到達
<穏やかな老後の日々>
遍路中から始めた足腰のトレーニングとして毎朝約7qのウォーキングをしている。
雨の日を除き夫婦で朝6時から歩き始め自宅に戻るころには世間は出勤時刻である。
朝ドラを観ながらゆっくり朝食をいただく毎日が続いている。
<アフターコロナの日々>
2020年の春から続いた新型コロナ禍も2023年になると軽症化してきた。
その代わりに身近な人たちの感染が激増し、もはや誰でも感染発症する時代となった。
自分たちも2023年の8月次々感染し一応自宅待機したが症状は軽く一日で発熱も終わり後遺症も無かった。
2023年の春からはマスクも医療施設以外では必須で無くなり店舗や公共施設でもマスクなしで利用できるようになった。
しかしこの4年近く続いたコロナ禍は社会に大きな変化をもたらしたと感じられた。
特に飲食店の盛衰は激しく消えていった店舗も多かった。
社会で活躍する世代も交代し自分たちのような70歳代は、すっかり過去の世代と感じられるようになった。
2023年の11月四日市で開催されたB-1グランプリは4年ぶりの開催で当初の予想の倍以上の20万人以上が来訪し大盛況であった。用意した食材が無くなる団体も多かった。
自分たちの団体は3位となりたいへん嬉しかったが自分自身は高齢化で体力の限界も感じた。
亀山駅前が大きく変わった。図書館も駅前に移転した。
<今までの活動を記録に残すこと>
ウォーキングの「亀山あるこうかい」は17年もの活動になったがコロナ禍で活動休止しているうちにスタッフも高齢化し事務局としても、もう潮時かなと決意した。そこで今まで歩いてきた53コースを一冊の冊子にまとめ会を閉じることにした。A5判60ページの冊子を作成し表題は「完 亀の細道」とし140部を出版した。
会の創始者の不破氏も入院中なので奥さんを通じて届けた直後にこの世を去った。
間に合ってよかったと思う。
2000年の秋から続いていた中学の同期生を中心とした市民団体「市橋隆雄さんを支える会」も23年の活動となりメンバーの高齢化で限界となってきた。どのように会を閉じるか思案した結果、記録誌を出すことにした。
パソコンの中には20年以上前からの膨大な写真や活動の記録が残っていた。
一気に編集しA4判64ページの冊子に仕上げた。
それなりに満足できるものではあったが、その人無しでは会の発足は考えられなかった当時の亀山市在住の新聞記者花井氏について触れたかった。幸い帰国中の市橋隆雄さんと近い場所に住んで見えたので対談を試みたところ奇跡的に成立した。こうしてスペシャルページを挿入した記録冊子「奇蹟の軌跡」が完成し100部を出版できた。これらの冊子は当市の市立図書館や県立図書館、国会図書館にも納本した。
毎年のように同期生が亡くなる時期となりまさに潮時だったと思う。
自分自身の想いを込めて巻頭にはこのように記した。
それは一片の新聞記事から始まった。
中学時代の同期生がケニアで学校を造ろうと家族ぐるみで活動をしていた。
しかし資金に困窮し支援を求めて来日しているとのこと。
数名の同期生の呼びかけはやがて100名を超える規模の市民活動へと広がった。
団塊の世代と呼ばれる自分たちも既に50歳代となっており、そこから始まった
20余年はまさに第2の青春でもあった。
加齢とともに健康上の課題も増えてきた。74歳になるとどうしても血糖値が下がりにくくなりインスリンの毎日1回の接種も始めた。血圧も上がってきた。毎月の病院通いも必須になった。
健康寿命もあと何年あるのか?でも毎日が楽しい。もう月曜病になることもないし、眠くなったら遠慮なく寝ることができる。嫌な仕事をいやいやすることも無い。実に自由でほんとに自由気ままな猫生活を楽しんでいる老後である。
<終わりに>
今ならまだ記憶をたどることもできたので一気に書き上げた自分史です。
ここまで読んでいただきました皆様、本当に本当にありがとうございました。
早いもので遂に後期高齢者になりました。
2024年冬の終わりに
ねこさんの夫婦でチャレンジ 歩き遍路
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