加太は古くから大和街道がとおり鈴鹿峠越えと並んで交通の要衝でした。
加太と坂下とを結ぶには山越えが必要です。この道は車は通れますが林業のための道で山また山の間を抜ける峠道です。
途中、諸戸林業の施設を通ります。バンドウという地名ですが由来は不明です。
この横には見事に手入れされ成長した杉の大樹群（100年の森）が見られます。
沓掛に出ると国道１号線沿いの東海道に合流します。
大型車が往来する国道ですがガードレールで保護された歩道が関の街中まであります。
明治維新からわずか２０年余りで関西鉄道会社は現在のJR関西線になる鉄路を開きました。
この辺りにはレンガ造りの橋梁がいくつか残り現在も使われています。
写真は市場にある牛谷川を関西線がわたる部分に構築された橋梁です。
牛谷川は広い集水面積を持ちながらこのような狭い水路であることに驚きます。
大雨でも雨水が一気に流れることなく広大な森林がダムの役割をしていると思われます。
舗装され車も通れますが、あまり利用されることもなく静かなウォーキングが楽しめます。
ここを過ぎれば降りです。
建物のすぐ後ろには通称１００年の森
と呼ばれる美林があります。
適正に間伐された杉の樹はこのように明るく太く育っています。
でもこんな森は少ないのが現状です。
国道１号線に出ると、関まで降りです。
大型車の往来する国道ですが、ガードレールで保護された歩道が続くので安心です。
途中、左手に筆捨山が見えます。
室町時代の絵師 狩野法眼元信が、あまりの変化に富んでいるこの山を描くことができず
筆を捨ててしまったと言われていますが針葉樹に覆われ岩山の姿は見えなくなっています。
筆捨山に登ってみると、杉に覆われた山肌には、岩が多く
この絵も誇張はされていますが当時は岩山だったと思われます。